採用が決まった、応募が多くていったん止めたい、条件を見直したい。介護施設の採用でも、ハローワークに出した求人を止めたい場面はいくつかありますが、マイページのどこから手続きすればよいのか、電話で済むのか、迷う方も多いところです。
この記事の結論
- 求人を止める方法は2つです。採用が決まった・募集をやめるときは「求人の取り消し」、いったん止めたいときは「紹介保留」(一時停止)です。
- どちらも求人者マイページの「求人情報編集」画面から申し込めます。取り消しの理由は「採用計画を変更したため」「求人が充足したため」の2つから選びます。マイページを使っていない場合は、管轄のハローワークに連絡します。
- 紹介保留にすると求人の公開が止まります。再開(保留の解除)はマイページからはできず、管轄のハローワークへの連絡が必要です。
- ハローワーク以外からの応募で採用が決まったときも、取り消しが必要です。連絡しないと、求人は有効期限(原則として受理した日の翌々月末)まで有効なままで、募集を終えたあとでも応募の連絡が来ることがあります。
- 求人サイトや自施設の採用ページの募集も、終了したら速やかに掲載をやめることが職業安定法の指針で求められています。
以下では、取り消しと紹介保留の違い、求人者マイページでの手順、取り消す前に済ませておくこと、マイページを使っていない場合や新卒求人の扱い、求人サイトの掲載の止め方を、ハローワークと厚生労働省の公式資料をもとに整理します。手続きの情報は2026年11月4日時点のものです。
止め方は「取り消し」と「紹介保留」の2つ
ハローワークの「求人者マイページガイドブック」では、求人を止める手続きを次の2つに分けて説明しています。
| 手続き | 使う場面と、手続き後 |
|---|---|
| 取り消し | 求人の必要がなくなったとき (採用が決まった、採用計画が変わった など) → 求人は無効になる |
| 紹介保留 | 求人を一時停止したいとき (応募が多く新たな紹介を控えたい、 求人内容を見直したい など) → 公開が一時停止される (再開はハローワークに連絡) |
一般的に「取り下げ」と呼ばれる手続きは、ハローワークの画面では「求人取り消し」の名前になっています。
出典:ハローワークインターネットサービス「求人者マイページガイドブック」(2026年3月23日版)「求人の取り消し・紹介保留」 ガイドブックを見る
求人者マイページから取り消す手順
- 求人者マイページにログインし、ホーム画面の「有効中の求人を全て表示」を押します。
- 有効中の求人の一覧から、取り消したい求人の「求人情報を編集」を押します。
- 「求人情報変更の申し込み」画面で、もう一度「求人情報を編集」を押します。
- 「求人情報編集」画面の上にある「求人取り消しを申込」ボタンを押します。
- 「求人取り消しの申し込み確認」画面で、理由(「採用計画を変更したため」「求人が充足したため」のどちらか)を選び、「完了」を押します。
求人が取り消されると、取り消しが完了した旨のメールが届きます。このメールは、ログイン用に登録したメールアドレスに送られ、追加アカウントのメールアドレスには届きません。担当者が追加アカウントで操作している場合は、完了したかを画面で確かめましょう。システムの処理上、取り消しの手続きが完了するまで一定の時間がかかる場合があります。
出典:ハローワークインターネットサービス「求人者マイページガイドブック」(2026年3月23日版)「求人の取り消し・紹介保留」「自動送信されるメール一覧」/愛知労働局 ハローワーク「求人を取り消す」 ガイドブックを見る 愛知労働局の資料を見る
取り消しの理由はどちらを選ぶ?
確認画面で選べる理由は「採用計画を変更したため」と「求人が充足したため」の2つだけです。ガイドブックが取り消しを使う場面として挙げている「採用が決まった」「採用計画が変更となった」に合わせると、採用が決まって募集を終えるなら「求人が充足したため」、採用をやめる・人数や時期など計画そのものを変えるなら「採用計画を変更したため」が近い選択肢です。条件だけを直したい場合は、取り消さずに、後で説明する求人の編集や紹介保留を使います。理由を詳しく書く欄はありません。
選考中の応募者がいるときは
取り消すと、その求人は無効になります。ただし、すぐにすべての操作ができなくなるわけではありません。無効になった月の翌々々月末(例:11月に取り消し→2月末)までは、求人者マイページで選考中の応募者への結果の連絡や、ハローワークへの選考結果の登録ができます。その時点を過ぎると、次のことができなくなります。
- 選考中の求職者とのメッセージの送受信
- 求職者の応募情報や応募書類の確認
- 求職者への選考結果の連絡
- ハローワークへの選考結果の登録
採用が決まったらまず取り消して新しい応募を止め、残っている選考はこの期限までに終えて、結果を登録しておくと慌てずに済みます。マイページで選考結果を登録できなかった場合は、応募者とハローワークの両方に直接連絡します。ハローワークから紹介を受けた求職者については、採用したかどうか、採用しないときはその理由を、速やかにハローワークに通知するものとされています(職業安定法施行規則)。応募が届いたあとの対応は、ハローワークの介護求人に応募は来る?の記事でまとめています。
出典:愛知労働局 ハローワーク「求人を取り消す」/ハローワークインターネットサービス「求人者マイページガイドブック」(2026年3月23日版)「求人の取り消し・紹介保留」「応募者管理」/職業安定法施行規則 第4条の2第8項 愛知労働局の資料を見る ガイドブックを見る 施行規則を見る
一時停止したいときは「紹介保留」
応募が多く、いったん新しい紹介を止めたいときや、求人の内容を見直したいときは「紹介保留」を使います。手順は取り消しと同じで、「求人情報編集」画面の「紹介保留を申込」ボタンを押し、確認画面で「完了」を押します。紹介を保留すると、求人の公開は一時停止されます。
- 再開はハローワークへの連絡が必要:保留を解除して公開を再開するときは、管轄のハローワークに連絡します。解除の申し込みは求人者マイページからはできません。
- 更新予約をしている求人は注意:有効中求人更新予約の申し込みが承認された求人に、紹介保留や取り消し、求人の編集を申し込むと、更新予約の申し込みは無効になります。引き続き更新したい場合は、あらためて更新予約を申し込みます。ただし、有効期限の最終日の19時15分を過ぎてから申し込んだ場合は、更新予約は無効になりません。期限の最終日の夜に取り消して、更新後の求人まで止めたいときは、管轄のハローワークに確認しましょう。
内容を見直すだけなら、紹介保留にせずに「求人情報を編集」から内容を変えて申し込む方法もあります。変更した内容は、ハローワークが確認したあとに求人票へ反映されます。
出典:ハローワークインターネットサービス「求人者マイページガイドブック」(2026年3月23日版)「求人の取り消し・紹介保留」「求人内容の変更」/都道府県労働局・ハローワーク「『求人者マイページ』の機能が変わります」 ガイドブックを見る リーフレットを見る
マイページを使っていない・マイページでできない場合
窓口で申し込んだ求人
求人者マイページを開設していない場合は、管轄のハローワークに連絡して取り消しを伝えます。ハローワークインターネットサービスは、有効期限の前に募集を終えるときは速やかにハローワークに連絡するよう案内しています。求人番号を手元に用意しておくと、話が早く進みます。
「ハローワーク確認中」の求人
マイページから申し込んだ直後で、登録状況が「ハローワーク確認中」の求人は、マイページから編集できません。取り下げ(削除)を希望する場合は、求人仮登録番号または求人番号を管轄のハローワークに連絡します。
高卒・大卒などの新卒求人
- 高卒求人:受理されたあとは、マイページから取り消しも紹介保留も、内容の変更もできません。取り消しには提出する書類があるため、管轄のハローワークに相談します。
- 大卒等の求人:取り消しには提出書類が必要なため、マイページで操作せず、管轄のハローワークに直接相談します。マイページから取り消しを申し込んでも、ハローワーク側でその申し込みを取り消す処理をすることがあるとされています。紹介保留はマイページからもできますが、事前にハローワークへの相談が求められています。
新卒者向けの求人は、新卒者が就職先を決めるときの重要な情報になるため、募集をやめるときは速やかに関係者に連絡する必要があると説明されています。なお、大卒等の求人の有効期間は、申し込んだ日にかかわらず、その年度の末(3月末日)までです。
出典:ハローワークインターネットサービス「求人申込み手続きの流れ」「よくあるご質問(事業主の方)」「よくあるご質問(高卒求人について)」「よくあるご質問(新卒大卒求人について)」/愛知労働局 ハローワーク「求人を取り消す」 手続きの流れを見る 事業主の方のQ&Aを見る 高卒求人のQ&Aを見る 大卒求人のQ&Aを見る 愛知労働局の資料を見る
取り下げずに放っておくと?
ハローワークの求人の有効期限は、原則として受理された日の翌々月の末日までです(例:4月1日に受理→6月30日まで、5月15日に受理→7月31日まで)。期限の前に募集を終えたのに連絡が遅れると、募集を終えたあとでも応募の連絡が来ることがあります。ハローワーク以外からの応募で採用が決まった場合も、求人を取り消すための連絡が必要です。
求職者向けのよくある質問でも、問い合わせた求人がすでに無効になっていた理由のひとつとして、企業が採用予定者を決めたのにハローワークにまだ連絡していないケースが挙げられています。採用が決まったら、その日のうちに取り消すくらいのつもりで進めると、求職者に無駄な応募をさせずに済みます。
出典:ハローワークインターネットサービス「求人申込み手続きの流れ」「よくあるご質問(求職者の方)」 手続きの流れを見る 求職者の方のQ&Aを見る
取り下げたのに問い合わせが来るときは
大阪労働局のハローワークは、求人検索の端末からは掲載をすぐ取り下げているものの、求職者が求人票を印刷して応募を検討し、あとから問い合わせてくるケースがあると説明しています。その場合は、求人を取り下げたことを伝えてほしいと案内されています。
また、ハローワークインターネットサービスはほかのサイトへの求人情報の転載を認めています。ハローワークの求人を転載する事業者には、求人情報を随時更新して最新の内容にすることが指針で求められています。ただ、転載先の更新はそれぞれのサイトが行うため、取り消した直後は転載先に求人が残っている可能性があります。問い合わせが続くときは、どこで求人を見たのかを聞いておくと、原因をたどりやすくなります。
出典:大阪労働局 ハローワーク「よくあるご質問(事業主の方)」/ハローワークインターネットサービス「求人情報や事業所名等の公開について~事業主の方へ~」/「職業紹介事業者、求人者、労働者の募集を行う者…等がその責務等に関して適切に対処するための指針」第四の五 大阪労働局のQ&Aを見る 公開についてを見る 指針を見る
求人サイト・自施設の採用ページの掲載も止める
ハローワーク以外で募集している場合も、採用が決まったら掲載を止める必要があります。2022年10月施行の改正職業安定法第5条の4は、広告などで労働者の募集に関する情報を出すとき、その情報を正確かつ最新の内容に保たなければならないと定めています。指針では、具体的に次の対応が求められています。
- 募集を終えたとき・内容を変えたときは、募集の情報の提供を速やかにやめる(または変更する)とともに、掲載を依頼している求人サイトなどにも掲載の終了(または変更)を依頼する
- 募集の情報を出すときは、その情報がいつ時点のものかを明らかにする
- 求人サイトなどから情報の訂正や変更を依頼されたら、速やかに対応する
ハローワーク、求人サイト、自施設の採用ページ、SNSと、掲載先が増えるほど止め忘れが起きやすくなります。掲載先を一覧にしておき、採用が決まった日に上から順に止めていくのが確実です。無料で使える掲載先の一覧は、介護の求人を無料で掲載する方法の記事でまとめています。
出典:職業安定法 第5条の4第2項/「職業紹介事業者、求人者、労働者の募集を行う者…等がその責務等に関して適切に対処するための指針」(平成11年労働省告示第141号)第四の三 職業安定法を見る 指針を見る
まとめ:求人を止めるときのチェックポイント
- 募集をやめるのか(取り消し)、いったん止めるのか(紹介保留)を決めたか
- 選考中の応募者への結果の連絡と、ハローワークへの採否の登録を、取り消した月の翌々々月末までに済ませたか
- 取り消しの理由(求人が充足した/採用計画を変更した)を選び、完了のメールが届いたか
- 紹介保留にした場合、再開するときにハローワークへ連絡することを担当者で共有したか
- ハローワーク以外からの応募で採用が決まった求人も、取り消したか
- 新卒求人は、マイページで操作せずハローワークに相談したか
- 求人サイト・自施設の採用ページ・SNSなど、ほかの掲載先も止めたか
求人を出す手続きそのものは、ハローワークに求人を出す方法の記事でまとめています。止める手続きまでを一連の流れとして決めておくと、採用が決まったあとの対応で迷わずに済みます。